打物問屋「豊島屋」が襲われた。二百八十両余りが奪われ、一家十二名が皆殺しにされた。金蔵の錠前はきれいに切断されており、平蔵(中村吉右衛門)はただならぬ相手と直感、火付盗賊改め総力をあげての調べが開始された。豊島屋の錠前切りは、江戸の職人にできる技ではないことがわかったが、豊島屋に出入りの按摩・茂の市(火野正平)は湯治に出ており調べがつかず、賊の影は杳としてつかめなかった。そんな中、密偵のおまさ(梶芽衣子)は、誰かに見張られているような落ち着かない日々を送っていた。数日後、同心・木村忠吾(尾美としのり)は、煮売り酒屋「治郎八」で、尾張の出だという甚五郎(宇津井健)に再会。忠吾は、甚五郎のことをその容姿から『一本眉』と呼んでいた。だが、この男こそ清州の甚五郎という、名うての盗賊だった。実は、おまさを見張っていたのも甚五郎だった。やがて、おまさに接触して…
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公開年月日:2007-04-06